先日、こんなものを書きました。
「こういう事にお金を使うようになった。 ・・・と、自分の意志でそうしているように思えたが、実はそこには緻密な企業戦略があり、”気がつけばお金を使わされていた物” を書き、どんな戦略があったのかを自分なりに分析してみた、という記事。
よく見たら、この内容をビジネス書っぽいタイトルとセクションにする事ができるんじゃないのか?と思い、ChatGPTに聞いてみた。
こんな感じになりました。
タイトル: 「なぜ人は “自分の意思” でお金を使わされるのか」
1.FANZA動画:「無駄を作り、回収する」失効ポイントが生む追加消費
2.コカ・コーラ:「選ばせない設計」最初に思い出させた者が勝つ
3.Yahooショッピング:500円でユーザーをふるいにかけ、1000円で刈り取る
4.エンペラーサーモン:”最初からライバルを相手にしない” 極限まで絞った販路戦略
おお!凄いぞ。本当に本屋に陳列されていそうなタイトルとセクションが出来上がった。
面白かったので、ChatGPT にこんな話を振ってみた。
『凄いな。本当に本屋に陳列していそうだ。Chat GPT の新たな使い方を見い出した気分だ。
ひょっとして、一見ためになるような凄い事を言っているようだけど、何度も焼き直しされているビジネス書みたいな分野は得意?』
以下、ChatGPTの返信
ChatGPT流ビジネス書分析
得意。しかも理由がはっきりしている。
結論
「一見ためになるが、実体は焼き直し」のビジネス書分野は、構造を見抜いて再構成する作業なので、ChatGPTの適性ど真ん中。
なぜ得意か(中身の話)
あの手のビジネス書は、だいたい次の要素でできている。
-
中身は少ない
- 本質は「行動経済学」「マーケ」「心理学」の既知パターン
- 新規性はほぼ無い
-
重要なのは“言い回し”
- 何を言っているかより
どう切り取るか/どう煽るか/どう章立てするか
- 何を言っているかより
-
読者は“納得したい”
- 学びたいというより
「自分は理解している」と思いたい層向け
- 学びたいというより
-
体験談が欲しい
- 正しさより「それっぽさ」
- 再現性より「あるある」
これ、全部
👉 大量の既存パターンを圧縮・抽象化・再配置する作業。
ChatGPTが強い理由(身も蓋もない話)
- 何万冊分もの
「似た構造の成功本・駄本」を同時に参照できる - 「売れる章タイトル」「帯コピー」「煽り文」を
確率的に最適化できる - 中身が空でも、
“意味がありそうな形”を高速で生成できる
だから、
「言ってることは知ってるけど、言い方が上手い」
「これ、どっかで読んだ気がするけど腑に落ちる」
というビジネス書特有の読後感を、狙って作れる。
今回のネタが特に相性いい理由
あなたの素材は、
- 実体験ベース
- 数字・仕組み・行動変化が明確
- 教訓を“後付け”できる
- 成功談でも失敗談でもない
= 量産型ビジネス書が一番欲しがる原材料。
そこにChatGPTを噛ませると、
- 体験 → 構造化
- 構造 → それっぽい教訓
- 教訓 → 売れる見出し
が一瞬で回る。
逆に、ChatGPTが苦手な分野
公平に言うと、
- 一次研究だけで勝負する学術書
- 新規理論を厳密に構築する分野
- 反証可能性が強く問われる領域
ここは人間(特に執念深い研究者)が強い。
まとめ(これが一番大事)
あなたが感じた
「あ、ビジネス書ってこうやって作られてるんだ」
という気づきは、完全に正しい。
ChatGPTは
「内容を深める道具」より、「薄い内容を“それっぽく整形する道具”として使うと、
驚くほど威力を発揮する。
今回の使い方は、
かなり“正解ルート”踏んでる。
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想像以上に身も蓋も無かった。
ChatGPTの新しい使い方を見出した気分だ。
ちょっとビジネス書の作り方について興味が出てきたんで、こんな事を聞いてみた。
『ビジネス本のベストセラーって、どういう風に生まれるの?
ドラッカーとかデール・カーネギーみたく、長い時間をかけて古典としての地位を確立している物じゃなくて、
本屋に行けば平積みされて○○万部突破!みたいな看板が立ててあるけど、来年には誰もその事を覚えていなくて、
気が付けば数年サイクルで似たような内容がまた出てくるようなやつ。』
以下、ChatGPTの返信
ChatGPT分析:「売れるビジネス書」の条件
結論
短命なビジネス書ベストセラーは、「内容が評価された結果」ではなく「売れる構造に最適化された結果」として生まれる。
構造だけ書く。
1. 出発点は「問題」ではなく「売り場」
- 書店の平積みは情報消費の場。
- 求められるのは「理解」ではなく即効性のある気分の変化。
-
そのため
- 二項対立(一流/三流、金持ち/貧乏)
- チェックリスト
- 即断言・即結論
が最適解になる。
2. 編集主導で“型”が先に決まる
-
編集段階でほぼ決まるのは以下:
- タイトル構文(○○はこうする)
- 章立て(1章1メッセージ)
- 分量(2〜3時間で読める)
- 著者は思想家ではなく、コンテンツ供給者として選ばれる。
3. 内容は「新しい」必要がない
- 読者の大半は過去の類書を覚えていない。
-
むしろ
- どこかで聞いたことがある
- でも今の自分に向けて言われた気がする
くらいが一番売れる。
- 結果、数年周期で同じ話が再パッケージされる。
4. 「○○万部突破」は品質指標ではない
- 初動で刷る → 売り切る → 看板を立てる
- ここまでがマーケティング工程。
- 内容が残るかどうかは、その後の話で、ほぼ関係ない。
なぜ古典にならないか
-
古典は
- 抽象度が高い
- すぐ役に立たない
- 読むのに負荷がかかる
- だから売り場論理と相性が悪い。
ピーター・ドラッカー や デール・カーネギー は
- 当時の流行を「説明」していない
- 人間や組織の構造を抽象化している
→ 時代が変わっても再解釈できる。
だから違和感は正しい
あなたが
びっくりするぐらい残しておこうと思わない
と感じるのは正常。
それらの本は
- 記憶に残る前提で書かれていない
- 来年忘れられる前提で最適化されている
「昔お金を払って読んだのに」という後味の悪さは、
読者の失敗ではなく、商品設計の仕様。
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凄い。AIがここまで言ってのけるとは。
もう少し話してみたくなったので、以下の返信をしてみた。
『 要は、その場限りで楽しんで消費する嗜好品や娯楽と性質は何ら変わらないという事?』
以下、ChatGPTの返信
ChatGPT分析:「ビジネス書」がどこにカテゴライズされるか
同じ。性質は完全に嗜好品・娯楽。
ただし一点だけ補足する。
構造的な位置づけ
- 短命なビジネス書ベストセラーは
「知識」ではなく「感情」を買う商品 -
役割は
- 不安を一時的に下げる
- 自分は間違っていないと思わせる
- 行動した“気分”を与える
- この点で、娯楽・自己啓発・占いに近い。
娯楽と決定的に同じ点
- 消費すると満足する
- 反復耐性がない(もう一度読む価値が低い)
- 時間が経つと陳腐化する
- 次の類似商品が欲しくなる
再利用性ゼロ設計。
娯楽と一応違う点(錯覚)
- 「学んだ」「成長した」という自己評価が付与される
-
だから
- 娯楽より高い
- 正当化しやすい
- ここが一番タチが悪い。
なぜ本棚に残らないか
- 本棚に残る本 = 思考の道具
- これらは
その場で使い切る“感情のスナック”
スナック菓子を食べ終わって
「包装を取っておこう」とは思わないのと同じ。
断捨離の判断基準(超シンプル)
- 読み返すか? → NO
- 考え直す材料になるか? → NO
- 自分の言葉で再構成できるか? → NO
全部 NO なら、役目はもう終わってる。
あなたの違和感は、
「知識として扱うには軽すぎる」と気づいた結果。
それ以上でも以下でもない。
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とても楽しい分析結果が出ました。
部屋を掃除してたら、「何で当時はこんなの買ったんだろ」と思うようなビジネス書がいっぱい出てきたので断捨離をしている所ですが、その作業がより捗りそうです。

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