language exchange partner というものをご存じでしょうか。
例えば「英語を教えて！代わりに日本語を教えるよ。」という人と「日本語を教えて！代わりに英語を教えるよ。」という人が居て、互いの言語を教え合う関係の事です。
それを探すためのアプリもいくつかあるのですが、マッチングアプリの宿命なのか、たまに詐欺っぽいアカウントに遭遇する事もあります。
先日、とあるアプリにて、コロンビア州出身の女性軍人の方とマッチしました。
その方が、どうも詐欺アカウントくさい・・・というか、会話をしていくうちに 100%詐欺アカウントである事が確定できたので、ネタとして面白かったんで注意喚起の意味も込めてエントリにしてみました。
実は会話の初期段階から、うさん臭さはビンビンに感じていたので、スペイン在住の友人に「何だか楽しいアカウントとマッチしたぞ！」と会話のネタにして遊んでいるうちに、詐欺アカウントの証拠を見つける事が出来ました。
「詐欺アカウントの証拠って何やねん」と思われたかもしれませんが、その経緯込みでお読み頂ければと思います。
以下、メッセージの一部です。
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出だしはこんな感じでした。
少し日本語が不自然な部分がありますが、不慣れな言語を使っているという事であれば、特に気になるほどではありません。
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滅多にお目にかかる事が出来ない強烈なメッセージです。
何なんでしょう。連絡を取り始めてまだ数日だというのに、「地球上で私を元気で幸せにさせてくれる唯一の男におはようございます。」というメッセージを送信できる心臓の太さが気になります。
マトモに相手をしていい人なのか、警戒信号は鳴りっぱなしです。
過去（独身の頃）に、フランス人の子といい感じになりかけた事があったのですが、「故郷に両親と兄弟がいる。彼氏ができたら、みんなを呼んで、一緒に日本で暮らしたい。」みたいな事を言ってたので、怖くなって逃げた事があるのですが、それとは比較にならないレベルの危険度です。
（そっちはマッチングアプリじゃなかったけど）
あまりにもメッセージのインパクトが凄すぎたので、スペイン在住の友人に、果たしてこれは普通の文章なのか（英語圏においては普通のやりとりなのか）聞いてみました。
聞いてみると、「インスタに載せてるポエムに近く、どことなくストーカー気質を感じる」とのことです。
少し安心しました。これが普通の文章だとしたら、あまりのカルチャーギャップに脳がついていけない所でした。
内容的に、「何かのポエムをコピーして、そのまま貼り付けているだけでは？」というメッセージも含まれている気がしたので、送信された日本語から英語の原文を推測し、その内容でググッてみました。
笑顔でこの美しい朝へようこそ。 今日は素晴らしい時間と一日をお過ごしください。 おはようございます！
-> Welcome to this beautiful morning with a smile. Have a great time and day today. good morning!
この英文で検索すると、こんなサイトが見つかりました。
https://in.pinterest.com/pin/499477414897832514/
“Welcome to a fresh new morning” with a “smile” on your “face”, “love “in your “heart” “good thoughts” in your “mind” you will have a wonderful day. Good morning!
何だか雰囲気がよく似にた文章です。
おそらくポエムのコピーを投下しているという考えは、概ね間違っていない気がします。
会話のキャッチボールが出来ているのかいないのか判断に悩むところですが、連絡を取り続けていると、こんなメッセージと写真が送信されました。
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どうやら本物の軍人さんのようです。
こうして会話を続けていくうちに、何やら不穏な空気のメッセージが送信されました。
※目線モザイクはブログ主が入れました
何やら大変な事があり、お金を必要としているようです。
自分の身元を証明するためか、身分証明書のようなものを送信してくれました。
しかし金額が 1300ドル。1ドル100円で計算すると 13万円と高額で、ネタで振り込むにしても厳しい金額です。
この時点で 99.99% 詐欺アカウントと判断してよさそうなぐらい怪しさフルスロットルで駆け抜けていますが、そんな中、友人が面白い情報を見つけてくれました。
(Military Romance Scams)
https://www.facebook.com/MilitaryRomances/posts/fake-us-military-id-card-created-by-a-west-african-nigeria-ghana-scammer/1778558872156843/Fake US Military ID card. Created by a West African ( Nigeria / Ghana ) scammer.
偽の米軍のIDカード。 西アフリカ人(ナイジェリア/ガーナ)の詐欺師によって作られた。
上記サイトによると、ネット上で知り合った海外の相手を言葉巧みに騙して恋人や結婚相手になったかのように振る舞って金銭を送金させる詐欺事件があり、その時、軍人を名乗るケースが多々あるようです。
日本版 Wikipedia にも載っていました。
ロマンス詐欺
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二人して大爆笑。
まさかこんなものが見つかるとは。
最早、真面目に相手をする必要のないネタアカウントである事が証拠付きで確定できたので、後はおもちゃとして遊んでみる事にします。
この辺からは、既に友人の方がノリノリでした。
友人曰く、「こういうのを楽しめないと、海外でやってけねーぞ！」との事です。実に頼もしいです。
何だか違う方向で楽しくなってきたので、一方では軍人さんとLINEをしつつ、もう一方ではスペイン在住の友人とSkypeで会話しながら連絡を取っていました。
時差の関係もあり、スペイン在住の友人と話をするのは日本時間の朝５時だったり夜１０時ぐらいだったりと、かなりバラバラだったのですが、どんな時間に連絡しても、ほぼリアルタイムで軍人さんから返信が来ていたので、恐らくチームとして複数の人が返信していたのではないかと思われます。
その「何時に連絡しても、ほぼリアルタイムで返信が来る」という性質上、botとして遊ぶ分には非常に有用なので、色々な楽しみ方を模索するのもいいかもしれません。
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メッセージの中で私が指したリンクは、先ほどの Military Romance Scams のページです。
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そんな感じで、コロンビアの軍人さんとの楽しい会話は終了しました。
このスタンプを最後に、軍人さんへ送ったメッセージが既読になる事はありませんでした。
個人的には、ジョジョ５部のアバッキオスタンプ、使い所が非常に難しかったので、何の躊躇いもなく使える場面に遭遇した事に、ちょっとテンション上がりました。
一見、普通にお茶を勧めているだけの画像が何故使いどころが難しいのか、ジョジョを知らない人には全く分からないと思いますので、詳しくは以下をご参照ください。
アバ茶 (あばちゃ)とは【ピクシブ百科事典】
その他の詐欺アカウント（多分）
このアカウントとは別に、佐賀県在住シンガポール出身の方で、妹と一緒に投資で生活してて何やらセレブな生活をしているアカウントからコンタクトが来た事があります。
きれいな女性だったのですが、送られてくる写真はどれも作られている感が凄く、「プロのカメラマンが撮影した後、ゴリゴリに加工した写真なのだろうか？」と思える程に完成度が高い写真ばかりが送られてきたので、初期段階から明らかに不自然な印象がありました。
会話を続けていると、
「このサイトを使って投資をしているんだ。ここで利益出したら、私をデートに誘ってもいいよ。」
と言ってきました。
『ほぼ間違いなく詐欺だと思うけど、１万円ぐらいまでならネタとして使ってみるのもアリか・・・？』
と思ったものの、
『いや、もっとマシな金の使い方あるだろ』
と思いとどまり、余計な金をブッ込むのを避けました。
実際に突撃してみた勇者が居たら、ぜひ話を聞いてみたいですね。
マッチングの傾向について
確信には至るほどのデータが揃っているわけではありませんが、アプリを使用して language exchange partner を探す時、マッチングのしやすさは以下の傾向がある気がします。
男性ユーザ → 女性ユーザ：マッチしづらい
男性ユーザ → 男性ユーザ：超絶マッチしづらい
女性ユーザ → 女性ユーザ：マッチしやすい
女性ユーザ → 男性ユーザ：超絶マッチしやすい
なぜそういう仮説に行き着いたかは、機会があれば別エントリにて。
おまけ：後日談１
おまけ：後日談２
という事で、一人のソルジャーを相手にすると、次々と別のソルジャーからターゲットにされる事が判明しました。
ちなみに最後のソルジャーとのコンタクトを停止して約半年経過しましたが、現在は他のソルジャーからの熱いメッセージは来なくなっております。
たまにLINE電話が来ることもあったので、英会話の練習相手として使ってみるのもアリかもしれませんが、自己責任でお願いします。
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