2025年、個人的に最もエキサイティングだった株は、ぶっちぎりで「フジ・メディア・ホールディングス」でした。
かつてない規模の事件に発展し、フジテレビの放送権がどうなるかという所まで話が及んで先行きが非常に不透明な状態であるにもかかわらず、経営陣は意図的に火に油を注いでんのかと思えるほどのトンデモ発言を繰り返し、連日世間を賑わせていた事を覚えている人も多いのではないかと思います。
元々のきっかけは、フジ・メディア・ホールディングスの対応にブチギレた大株主の「ダルトン・インベストメンツ」が、フジ・メディア・ホールディングスに叩きつけた所管を自社サイトで公開していたので、英語学習も兼ねて読んでみた事でした。
詳細の解説はこちらをご参照ください。
ちなみに、スペイン在住の友人(日本人。過去にオーストラリアに8年在住)の解説を付けています。
【英語学習】フジ大株主のダルトン・インベストメンツの書簡の原文を読んでみると、凄まじいブチ切れっぷりだった
【英語学習】フジ大株主のダルトン・インベストメンツの書簡3通目の辞任要求は、「とっとと辞めろ独裁者」レベルのド級の表現が使われていた
ちなみに、上記のブログの表題は、誇張ではなくマジです。
要約すると、ダルトン・インベストメンツはこんな事を言っています。
- 許されない対応だ
- 大株主として、大激怒している
- あの会見は、危機対応の失敗例そのものだ。ここまでレベルが低いとは思わなかった
- 最も重要な事は、日枝氏が辞任する事だ
- なぜ一人の独裁者が40年も君臨している事を許している?
- お前らは既に完全に機能不全に陥っている
- 現実の事と思えない程に酷い
- ただちに異常なガバナンスを見直せ
※誇張してません
また、所管では「俺らは、ただ見てるだけじゃねーぞ?」と、静観するだけでは終わらず、事の顛末を最後まで見届ける意思を示していました。
このまま日枝氏が火に油を注ぐ発言を繰り返していれば、ダルトン・インベストメンツは株主総会で日枝氏に辞任を突き付ける可能性は十分にあり、それがきっかけにフジテレビの放送権剥奪まで行けば、一生目にかかれない歴史的な事件のきっかけに立ち会えるかもしれないと思いました。
そこで、株主総会に出席する事を目的に、フジ・メディア・ホールディングスの株を購入してみました。(購入日:1月24日。相変わらずフジは火に油注ぎまくりで、「会社が消し飛んで株が紙同然になるんじゃないのか?という不安すらあった状態)
購入直後、株価がジェットコースターのように乱高下し、「あれ?間違って仮想通貨でも買っちゃった?」と思えるようなスリリングな展開が続いていました。
ちなみに、「これが紙切れになるリスクがある事を許容してでも、俺はこの歴史的事件(株主総会)に立ち会ってみたい」という事を、ダルトン・インベストメンツの所管の解説を依頼したスペイン在住の友人には購入前にあらかじめ伝えていました。
向こうも株価がどうなるか気になっていたので、株価に激しい動きがあった場合、メッセンジャーで連絡を取ってネタにして遊んでいたので、その変遷の記録が細かく残っていました。
株についての1年の締めくくりとして、どうなったのかを時系列で追ってみようかと思います。
購入したのは 100株(株主総会への参加条件を満たす最小単位)で、購入時の株価は 1,894円でした。(購入金額計:189,400円)
株は既に売却してしまいましたが、売却した15分後に日枝氏辞任の報道が流れるという、トンでもないオチまでつき、最後の最後まで楽しませてくれました。
ちなみに購入した時から、「株価が何円だったとしても、株主総会の権利が保持できるギリギリの日付で売却しよう」という事は、あらかじめ決めていました。
第1章:次々と投下される燃料
購入。その直後から、暗雲立ち込める記事が続々と登場。




第2章:異常な上昇を続ける株価
悪評など何処吹く風で、株価は急上昇を続けるという異常事態に。



第3章:注意喚起銘柄扱いへ~
ついに注意喚起銘柄扱いされる。
しかし、その勢いはとどまる事を知らない。




第4章:株保有チキンレース
会社の危機的状況と反比例して上がり続ける株価。
しかし、こんな状況がいつまでも続く訳はないと誰もが予想していたので、「いつ株価が反動か来るか」を読むチキンレースに突入。




第5章:大株主からの辞任要求
大株主のダルトンインベストメンツから日枝氏に辞任要求が付きけられるという、異常事態が発生。



第6章:日枝氏からの宣戦布告
それを受けた日枝氏、一歩も引かない。




第7章:突き付けられる株主代表訴訟
あまりの事態に、株主代表訴訟まで突き付けられるという事態に発展。
事件に反し、なおも株価は上昇し続ける。



終章:売却30分後に始まった本編

この辺で、あらかじめ決めていた売却時期に差し迫ってきました。
一時期、+10万を超えていましたが、その後は報道も徐々に落ち着き、それに伴い株価はどんどん下落。元々上がり続けるのは異常事態だったので、このまま下がり続け元値を割る事が予想されました。
フジ・メディア・ホールディングスの場合、3/28まで株を保有しておけば株主総会への参加権があるので、そのタイミングで売り払う事にしました。(3/27 の取引終了後に売却予約を入れておけば、翌日の取引開始時点には保持している事になる)
というか、フジ・メディア・ホールディングスを応援する気は特に無く、単に祭り気分で参加していただけなので、そんな不純な動機で持ち続けるのはナシだろうと思い、終わりが見えたら早期に売却をするつもりでした。
という事で、予定通り、あらかじめ決めていた日時に売却。売却益は 5万円でした。
これで翌日の早朝に取引が確定され、入金されて、ウォッチするのも終わり。
・・・のはずでした。
その後、トンでもない報道を目にする事に。




株売却からわずか15分後の出来事。
何なんだ一体。何が起こっているんだ。既に売却したのに、翌日の株価の動きが気になりすぎる。
売却後もウォッチ対象として眼が離せない状態となったフジ・メディア・ホールディングス、こんな感じになっていました。

当然、ニュースにもなりました。


そして、あっという間に最高値を更新。

とても一部上場している有名企業とは思えない乱高下。
ほんの少しタイミングをズラすだけで、14万円ほどの利益が出た事になります。
惜しい気もしましたが、元々紙切れ同然になる事も覚悟して購入していたので、5万円の利益でも上々だと思い、締めさせてもらいました。
この事件の頃、Youtube等でフジ・メディア・ホールディングの株購入を宣言していたチャンネルもいくつかあったと思いますが、彼らが購入したのは 100株などという小さな数字ではないと思われるので、シャレにならない収益が上げられたのではないかと思います。
おわりに
NISAはやっているものの、イマイチ株に触れている実感が湧かなかったので個別株を始めてみて、1年も経たないうちに最強クラスにエキサイティングな事件に遭遇できて良かったと思います。
世間を賑わす大きな事件に、こんな感じで自分が間接的にでも関わると、ニュースの感度やアンテナが明らかに向上し、より世の中の動きを敏感に検知できるようになるという副作用は面白かったので、次回もまた何かあればチャレンジしてみようかと思います。
今回は利益を上げられましたが、利益が得られたのはあくまでただの偶然で、基本的には紙切れ同然になる事を前提として楽しんでいきたいと思います。

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